PRINCE2は、英国政府が主導となって策定したプロジェクトマネジメント手法です。 

PRINCE2とは「Projects in controlled environments 2nd edition」(コントロールされた環境によるプロジェク ト 第2版)を語源にしています。

2nd editonとある通り、もともとはPRINCEというものがあり、それが大幅改定されてPRINCE2となりました。 

PRINCEは1989年に、英国政府央電子計算機局 (CCTA) がITプロジェクトの管理基準としてしてまとめた体系です。 

それが1996年に大幅改定され、PRINCE2となりました。

PRINCEはITプロジェクトの管理規準でしたが、PRINCE2はIT以外のプロジェクトにも適用できる内容となっております。 

日本ではまだまだ知名度が低いPRINCE2ですが、欧州ではよく使われており、国連のプロジェクトもPRINCE2を ベースに行われております。

また、ロンドンオリンピックでも当然活用されました。

2021年に、PRINCE2に対する知的所有権を保有しているAXELOS(英国政府と投資会社が共同出資で設立した合弁会社)が、PeopleCert社(本社ギリシャ)の100%子会社となったため、PeopleCertブランドとして出版、認定試験が実施されています。
最新バージョンは、2023年9月にリリースされたPRINCE-7となっております。(日本語版は2024年2月リリース)

【PRINCE2の特徴】

・ITプロジェクトをベースとしている
・利害関係者との関係性も含めてプロジェクトマネジメントに携わる人のマネジメントにも言及している
・プロジェクト開始前・終了後の価値判断も対象としている
・シンプルに統合された5つの要素(人・プロジェクト状況・原則・プラクティス・プロセス)
・プロジェクトのプロセスが詳細化されている
・数多くのマネジメント成果物(書類等)の構成説明
・アジャイル開発とも親和性が高い(柔軟な計画変更)
・持続可能性(SDGs),デジタルデータ、バーチャル環境でのプロジェクトなど最新の要素を取り入れている

【どのような組織がPRINCE2を活用できるか?】 

 PRINCE2は、業種、規模の大小、営利・非営利を問わず、どのような組織でも活用が可能です。  

日本の組織の多くは米国生まれのPMBOKを活用されていますが、PMBOKとPRINCE2はプロジェクトに対す るアプローチが異なっており、お互い補完できる関係にあります。

【5つの要素】

PRINCE2は原則、人、プラクティス、プロセス、プロジェクト状況という 5 つの統合された要素で構成されています。
原則ープロジェクトが実際に PRINCE2 を使用して管理されているかどうかを判断するためのガイドとなる義務についての説明
ープロジェクトに取り組む人およびその他利害関係者のニーズ、能力、動機、関係者同士の関係を理解するための方法等の説明
プラクティスープロジェクト・ライフサイクル全体を通じて一貫して適用する必要があるプロジェクト・マネジメントの本質的な側面を説明(実践力・実務力)
プロセスープロジェクト開始前の活動から、プロジェクトの各デリバリー・ステージを経て、プロジェクトのクローズの最終活動に至るまでのプロジェクト・ライフサイクル全体をの説明
プロジェクト状況ー原則、プラクティス、プロセスが関係者によって適用され、その手法がプロジェクト状況に適合していることを確保する方法を説明

【PRINCE2の認定資格】

PRINCE2は、資格がないと使えないというものではありませんが、個々人の方がPRINCE2の知識を持っていることを 証明するために、認定資格制度が用意されています。

PRINCE2-7ファンデーション認定資格ーPRINCE2についての基礎知識を有していることを認定する資格です。 

PRINCE2-7プラクティショナ認定資格ーPRINCE2についての実践力を有していることを認定する資格です。

ファンデーション資格は、受験要件がなくどなたでも受験可能な認定資格試験です。
受験者はプロジェクトマネージャだけでなく、プロジェクトメンバーや利害関係者など、プロジェクトに関わる人 すべてを対象としており、プロジェクトに関わる人すべてに対して有益な内容となっております。

プラクティショナ資格は、PRINCE2-7ファンデーション資格やPMP等の有資格者を対象とした事例に基づいた試験であり、プロジェクトマネージャやPMOなどプロジェクト全体の管理を行う人にとって有益な内容となっております。

PRINCE2-7の詳細をお知りになりたい方は、弊社主催の無料セミナー(東京・大阪・オンデマンド)、オンデマンド研修をご活用ください。

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